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大和田 謙
Journal of Inorganic and Nuclear Chemistry, 38(4), p.741 - 745, 1976/04
被引用回数:5ウラン複フッ化物におけるウラン-フッ素(U-F)濃縮振動の広範囲にわたる変化を説明するために、原子価結合法にもとづいた波動関数、=cov+ionを用いて、力の定数からU-F結合のイオンおよび共有結合性を推定する方法について検討した。力の定数ととを関係づける半経験式を導き、これによって数種の化合物におけるU-F結合のイオンおよび共有結合性パーセントを得た。
金子 政志; 渡邉 雅之; 青柳 登
no journal, ,
密度汎関数法(DFT)は、アクチノイド錯体の安定性や結合状態を理解するために重要なツールである。我々は、メスバウアー分光パラメータを用いてDFT計算の計算精度を向上させることによって、マイナーアクチノイドとランタノイドの分離挙動を正しくモデル化できることを示唆してきた。本研究では、テトラヒドロフラン(thf)溶液中の四ハロゲン化ウラン(IV)[UX]のUV-Vis分光データをもとに、電子遷移の計算が可能である時間依存DFTを用いてウラン(IV)錯体の電子状態に対するDFT計算の妥当性を評価した。単結晶構造を参照して、axial位に2つのthfが配位したモデル錯体[UX(thf)] (X = F, Cl, Br, I)を作成し、時間依存DFT計算により電子状態間の遷移エネルギーとその遷移確率を求めた。その結果、X = Br錯体は249 nm、X = I錯体は305 nmに大きな遷移確率を有し、実験における200-600 nmの吸収ピークの傾向と概ね一致した。さらに分子軌道の解析から、その電子遷移は、ligand-to-metal charge transfer (LMCT)遷移に帰属できることが示唆された。